終活について
2017.03.10

沢山のお墓2010年ごろから「終活」という言葉が流行しはじめ、葬儀や墓、相続のあり方を詳しく調べ、生きているうちにプランを立てておこうという動きが活発になりました。高齢化に伴い、老後の人生が多くの人々にとって大きな関心事となったこと、ライフスタイルが多様化して一般的な葬儀や墓、相続のあり方がそぐわない人が多くなったことなどが、その背景にあげられます。一昔前までは、血縁、地縁、社縁まじえて盛大に葬儀をするのが当たり前でしたが、地縁や社縁が廃れる地域が多くなってきた現在、親族だけのこぢんまりとした葬儀が人気になっています。また、長男が家を継ぐという形式が当たり前ではなくなった今、両親の家と他の財産をどう子どもたちに分配すべきかというのも、大きな関心事です。

終活を始めたいと思っている人のなかには、何から始めたらよいかわからないと悩んでいる向きも多いのではないでしょうか。そんなときは、まずは1冊だけでもエンディングノートを買ってみましょう。どんな項目について考えればよいのかが一通りわかるはずです。エンディングノートは、死後の希望ばかりを書くノートではありません。急な疾患で入院した、認知症が進行したなど、自分で自分のことをするのが難しくなったときに、他人が代行するためのノートです。「親族・友人の連絡先」にはじまり、「通帳のありか」や「各種保険の内容」、「介護や終末医療の希望」といった項目があります。続けて「葬儀・墓の希望」「相続の希望」といった死後の希望を記すページがあります。ノートによっては自分史や家族へのメッセージを書く欄が設けられてあるものもあるでしょう。

終活について悩むなら、エンディングノートの項目を眺め、興味のあるところから始めてみることをおすすめします。自分史を書き始めるのもいいですし、遺影を撮影しておくのもいいでしょう。義務感に捉えられることなく、自分の心が動くままに始めましょう。なお、エンディングノートの内容は更新する可能性が高いですから、最終的にはバインダー形式など、ページを追加できるものを購入することをおすすめします。

エンディングノートにおいて注意したい点は、相続の希望を記したからといって、ノートに書いてあるだけでは法的効力を持たないということです。きちんとした遺言書を残したいなら、公正証書遺言を作成するか、専門家と相談しながら自筆証書遺言を作成しましょう。なお、通帳について、例えば入院費を引き出すときなどに必要になるにしても、暗証番号をただ書きつけておくのは防犯上やや不安が残ります。通帳やカードのありかだけを記し、暗証番号は身内に直接知らせておくなど、より安心できる工夫をしましょう。

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